異常音が気になって2004/1にオーバーホールを開始しました。
音を気にしなければ　日常走行に問題は無いのですが勉強と経験をかねてやってみることにしました。

1/10 エンジンを下ろす。
作業手順書に従って
1. ギアオイルとクーラントをドレンボルトから抜きます。
2. クラッチ、プライマリドリブン、バランサーのナット、CDIマグネットを緩めて仮締めします。
3. クラッチ、YPVS、オイルポンプのワイヤーを外します。
4. CDIマグネットへの配線、プラグキャップを外します。
5. エンジンオイルのパイプを外し漏れないようにクランプします。
6. マフラーを外し、キャブレターとインテークチャンバーとのジョイントを外します。
7. エンジンの下にジャッキをセットします。
8. ラジエターに接続されているパイプとホーンの配線を外します。
9. フロントエンジンマウントボルトを少し緩めた後ジャッキの当りを見て、再度仮締めします。
10. フロントエンジンマウントを外し　ダウンチューブを外します。
11. エンジンのシリンダー側を支えながら　リアエンジンマウントボルトを緩めます。
12. エンジンの位置を合わせながらマウントボルトを抜きます。
13.後ろにあるクーラントリザーバータンクに気をつけてエンジンを下ろします。

作業は4-5時間かかりました。慣れればもう少し早く下ろせると思います。

1/11 クランクケースを割る。
作業手順書に従って
1. CDIマグネット、マグネットベース、ニュートラルSWの配線を外します。
2. クラッチを外します。クランクシャフトギア、バランサーギアを外します。
3. キックアッセンブリー、シフトシャフト、クラッチプッシュロッド、ボールを外します。
4. ギア位置を合わせて　クランクケースセパレータでクランクケースを割ります。
　　必要に応じてラバーハンマー等でごく軽く叩きます。
5. シフトフォークを外し、シフトカム、ドライブギア、ドライブアクスル、バランサーを外します。
6. クランクケースセパレータでクランクシャフトを抜く。

ここでCDI側のベアリングがクランクシャフトに付いたまま外れてしまいました。
1/12 内燃器屋さんにベアリング外し、クランクの芯出しを依頼しました。

異常音の原因が分かりました。

シャリシャリ音：
クラッチ側　クランクシャフトベアリングの内側の玉保持器が一個脱落しクランクと擦れていました。
ベアリングは交換するのでOKでしょう。
原因はSDRのクランクケースは左右を張り合わせる形なのですがクランクシャフトの位置が若干
右側にずれていた為ベアリングの玉保持器とクランクシャフトが干渉して熱を持ち振動で割れて
しまったのではないかと思われます。

カコッ音：
クラッチボスに軽い段付きがありクラッチ板の引っかかりが見られました。
ボス側を修正しました。次回起こるようだと交換ですね。
クラッチスプリングの長さにばらつきがあった事が段付きの間接的な原因と思われます。

その他の状況：
ピストン            　0.5mm程のカーボン堆積あり　セカンダリピストンリング固着、サイドに吹き抜けが有った様子。
シリンダーヘッド　0.5mm程のカーボン堆積あり　キャブレターへのクーラントジョイントに錆
シリンダー        　クロスハッチがキレイに残っており特にキズは無い。1mm程　排気ポートのカーボン堆積あり。
ギア                　異常摩耗した様子は無い
リアエンジンマウント　内部に錆
ベアリング        　指で回してゴロゴロするベアリングが２個