2/26　バッテリーを充電している間に　交換以外の修理方法を考えてみました。

接着工法
パテを盛って　切削加工出来ないかと思い
Devconで有名な　ITWインダストリーに聞いてみました。
--------以下　抜粋--------
"通常補修剤によるネジ山の修復作業は一般的には困難です。使用や作業による条件の影響を大きく受け、またネジ山部分は薄く小さいので僅かな荷重で破損してしまうことが想定されます。

しかしながら、条件次第により、下記の方法での補修も可能と思われます。
１．ネジ山修復箇所を研磨や旋盤などで溝切りを行う。
２．金属補修パテを肉盛し、原寸にもどす。
３．金属パテが完全硬化後、ネジ山を彫っていく。
＊この場合、金属パテは当社製品ではチタニウムパテが一番適しております。"
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なるほど出来ないことはないようです。軸の溝きり、原寸あわせ、ネジ山切り加工が必要です。

スタッドボルトを立てる
トヨタ一級整備士曰く
"ネジ部分を切断してその代わりにM12の中空スタッドボルトを立てるという方法も考えられる。"
8kg.mで締めるところですので　スタッドボルトが緩まなければ確実です。
ネジ切断、穴あけ、ネジ穴加工が必要です。
交換部品が無くなった時には必要かもしれません。

ネジを修復する
ネジ山を修復するのにヘリサート加工がありますが　シャフトのネジ修復には使えないようです。
ムリにやるとするとシャフトにM10〜11 1mmピッチでねじ山を切りなおしヘリサート用コイルを
巻くということになるのですが。どのコイルサイズが適当か分かりません。

ネジ山をM10で切りなおしてナットをサイズダウンすると締め付けトルクは4kg.mくらいに落とす
ことになりそうです。　このままでは緩んでしまう可能性が高くなるので　スナップリングで固定
するという手も有りますが　スナップリングが飛んでしまう事故も起こるようです。
この方法は　短期の応急修理だったら良いのかもしれませんが　強度は下がるので良さそうでは
ありません。

結果
どの方法もクランクケースを割ってクランクシャフトだけにする方が良いので組みつけの手間は
変りません。新品交換するか　加工して修復するかの選択になります。
新品部品がまだ供給されているので　手間が変らなければ新品交換の方が安心です。
クランクシャフトのベアリングも１個予備があるので部品は
クランクシャフトオイルシール（右）、シリンダーベースガスケット、ロックワッシャといったところです。
部品の状態を見て再利用できれば今回は交換しません。

”他人がやった事は自分でも一度は確認しろ”と教えていただいた工場長の言葉が思い返されます。
”ナットやボルトは手で締めて違和感があったら無理しない”初心を忘れるとこんな事になります。
大丈夫だろうは　とても危険です。確認したら初めて大丈夫なのでした。
知ることには痛みが伴う事もあります。

質問にお答えいただいた秋庭様に心から感謝いたします。